あまつさえヘブン

思ったことを書かせて

しがないお笑い好きの戯言

お笑いについて色々話したいことが溜まってきたのでぐだぐだ書きます。主にM-1グランプリ2017のことです。

 

 

私は昔から年末年始が大好きだ。その理由の大部分は、お笑いが好きだからなのかもしれない。年末年始はお笑い番組が多くて楽しい。その中でもM-1グランプリという存在が、ひときわ私の年末好きを加速させているように思う。

第1回M-1の記憶は曖昧で、見たような見てないような…って感じだけど、第2回からは記憶がはっきりしている。小学生ながらに芸人の熱さや、一生懸命作ったものを批評されるというピリピリ感に衝撃を受けて夢中になった。それからというものM-1は毎年最後の最大の楽しみと言っても過言ではない。(なので一度M-1がなくなったときは「私はこれから何を楽しみに1年過ごせばいいんだろう…」と割と本気で絶望した)

キングオブコントも毎回楽しみだしTHE MANZAIも見るけど、M-1の熱さには敵わない気がする。それは多分、M-1には「ラストイヤー」があるからだ。

 

そんな、M-1ラストイヤーだったとろサーモンが優勝した今年のM-1。個人的には復活後のM-1の中では1番楽しめた。正直言うと、2本目のネタで抜きん出たコンビがいないように感じたし、その中でもとろサーモン優勝は多分ないかなと思ってたので結果には驚いたけど、全体的に好みのネタが多くてずっと笑ってた〜。マヂカルラブリーは賛否両論…というか否の割合多めみたいだけど、元々結構好きなコンビだったので面白かったし、マヂカルラブリーのネタがM-1で見れるなんて感動この上ないし、話題になる最下位なんておいしすぎですよね。私がかつて推していたカナリアなんて切なさしかない最下位だったよ。今や大人気の千鳥だってM-1ではただのドンずべり最下位って思われてたイメージあるしポイズンガールバンドとかザパンチとかみんな覚えてる?忘れないであげてよ!!!

 

とろサーモン優勝に驚いたと書いたけど、3連単の予想ではとろサーモンを優勝にしてました。

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苦しんでる姿ばかり見かけていたとろサーモンが日の目を見ることができて本当に良かった。とろサーモンが最終決戦に進んだときは「っしゃ!!!!」って本気めのガッツポーズしてしまったし、最終結果の発表中は「えっえっ」って震えてしまって、私は一人で一体何をしてるんだろうと自分にヒいたよ。そのくらい嬉しかったよ。今のアドリブか?って思えるような瞬間を決勝の大舞台で入れれるほどの安定感ってスゴない?スキ。

ちなみに予想で2位にした敗者復活組は、天竺鼠アインシュタインが上がってくることに賭けていました。敗者復活のネタすごく面白かったから上がってきたら強いぞと思ったんだけど、上がってこなかった〜。2組とも敗者復活の4位以内に入ってたから惜しかったな…。

 

あと今年のM-1といえばジャルジャルが最高に面白かった。ジャルジャルはいつも新しいことする。情熱ヤバイ。2010年M-1ジャルジャルのネタは、【コント「漫才」】感があって「これでM-1出れちゃうんだ…」と思った。だけど2015年再びM-1の舞台で見たジャルジャルの漫才は、ジャルジャルらしさを失わずに進化していて、面白い!でもあと一歩感ある!と思った。(偉そう)
そして今年の漫才。前みたいに「これって漫才なの?」って思わなくもないけど面白いからなんだっていいや〜!!!と思わされた。強烈すぎて笑うしかなかった。なんなんだろう、あのネタ。どういう状況で思いつくんだろう。しかも今しがた思いついたゲームのような空気感出すのうますぎて前のめりで見れちゃうのがたまらなく良かった。
私は、M-1は面白いモノ勝ちよりちゃんと「漫才」を評価してほしいと考えているイタめの女だ。それ故に今回も、ジャルジャル最高に面白かったけど漫才としてはとろサーモンに最終決戦にいって欲しいと願った。そしてその願いが叶い、とろサーモンが優勝した。結果的にはよかったんだけど、点数発表後の福徳さんの表情がえげつなくてなんかゴメンって思いました。イタめの女でごめんって思いました。M-1直後のネットで配信されていた打ち上げ番組も全部見たんだけど、福徳さん我慢できずに号泣してて、「このネタで世界を変えるつもりでいた」みたいなこと話しててほんとごめんって(以下略)
ジャルジャルは来年でラストイヤーみたいだけど、今年を超えるようなネタを作ってまた出てきてくれたらアツいなと思います。

 

 

そんなM-1大好き人間な私ですが、M-1が復活した2015年、なんと観覧に行くことができました。その年の優勝はトレンディエンジェル

トレンディエンジェルが敗者復活で上がってくると決まったときから会場の湧き具合がスゴくて、それが自分とは温度差があってすごく違和感を感じてしまって、そのまま追い風に吹かれたトレンディエンジェルが大爆笑で優勝をかっさらっていって、結果私はずっと違和感だった。M-1という夢の大舞台に幻想を抱きすぎてたんだと思う。トレンディエンジェルは確かに面白かったしスゴい笑ったんだけど、これでM-1優勝できちゃうの〜!?M-1も終わったな〜!!とか考えてた。イタい女だから。
芸人でもない私が結果に愚痴愚痴言うのは違うと思ってその感想をおおっぴらに言うのは控えてたけど、今年のM-1のゆにばーすのジャッジで松ちゃんが「ネタが面白いのかお客さんが温かいのかが分からない」って言っていたのを聞いて、あの時の思いが爆発してしまった。2015年は歴代チャンピオンの方々が審査員をしていたので、判断基準がそれまでのM-1と少しずれてた気がしないでもない。会場の盛り上がり重視というか。2015年に松ちゃんが審査してたらどうなってたんだろうな〜?と今年のM-1を見て思った。

 

 

そういえばワイドナショーM-1の話題になったとき、社会学者の古市さんがなんでM-1を見ないんだという問いに「M-1が悪いんじゃなくてM-1を好きな人が苦手」と答えていた。スポーツを語るようにM-1を熱く語る一派が苦手らしい。
古市さん割と好きだった私はそれを聞いて血を吐いて死んだ。

 

 

ここからは上でも触れた、かつて推していたカナリアのお話。

 

この間、カナリアの解散が発表された。
今年の春、安達さんが不定期でやっている「カケル」というライブを観に行ったときに、なんとなく、今カナリアは危うい状況なのかもしれないなあと思っていた。だから、やっぱりダメだったんだ…という気持ちが強い。

「カケル」は、安達さんの作った漫才/コントをそれぞれ相方を変えて行うというもの。野爆のくっきーや博多大吉さんなど、いろんな芸人とネタをやったあとに本来の相方であるボンちゃんとネタをやって終わったのだけど、ボンちゃんの緊張や焦りが尋常じゃないように見えた。ボンちゃんは所謂「できる」ツッコミではなくて、ポンコツが売りだと思う。だから緊張も焦りもいつものキャラではあったんだけど、余裕がなさすぎるのが伝わってきてしまって、大丈夫か?と素人ながらにハラハラした。今思えば、あの頃からカナリアはうまくいってなかったんだなぁと思う。ていうか、もっと前から、知らぬ間に色々あったんだろうなぁ。

 

高校の頃、わたしが俗に言う病み期的な香ばしゾーンに陥っていたとき、youtubeでお笑いの動画を見て無理矢理笑っていた。そんなとき関連動画で出てきたのがアゲアゲライブでのカナリアの漫才だった。それが面白くてカナリアにハマり、アゲアゲライブやシチサンライブの生配信が日々の生き甲斐になって、なんだか勝手に救われた気になっていた。カナリアはそんな意味で、自分にとってとてもメモリアルな存在だ。なので予想はしていたといえど、実際解散と聞くと胸にグサーッときた。

2人しか出せない空気感の漫才が大好きで、それは安達さんのネタの世界観のおかげもあるけど、ボンちゃんのポンコツ感のおかげでもあったと思う。なんか解散発表のブログを読んでもボンちゃんはすごく自信喪失してるように見えたんだけど、一ファンとして、ボンちゃんの存在だってカナリアにとってすごく大事だったと思うよと声を大にして言いたいです。